そう、守口印舗さん!
前々から「守口市にテレビチャンピオンがいる!」ってのは気になってたんですけど、
印鑑屋さんって、用事ないと行かないから、「テレビチャンピオンおるんやなー」
って、遠巻きに見てるだけの存在でした。
-Wikipedia
イケメンすぎる、スポーツ万能成績優秀な生徒会長で、
常に女子が取り巻いてるような、憧れの先輩、的な存在。
「私なんて、相手にしてもらえないだろうな」って思いながら、でも、「私に気付いてほしい」って思うんだけど、でもやっぱり勇気が出なくて、影からこっそり見てるしかない、切ない、あの恋心。
ってほどでもないっていう
か、なんか後半ただの脱線及び妄想でしかないけど。
とりあえず敷居の高い存在ではありました。
でも、この度、私、行政書士登録をすることになって、行ってきました。
職印、作りに。
その時の、テレビチャンピオンとの会話が以下です。
えっっ。
でかっっっ!!
直径20cm弱ある、丸いハンコでした。
東京タワーとか、東京の名所が可愛いらしくデザインされてる。
何より、おそろしく細かくて緻密。
これ、「手で彫った」って、それだけでゴッドハンドすぎるやん。
米に字が書けるどころか、米に絵画描けそう。
さすがテレビチャンピオン。
・・・でも。
……ハンコの意味ねぇ。
要は、版画みたいに、紙の方をハンコに押し当てて、バランでこすって印章出さなあかんくて。
でも、そもそも、東京タワーに置くためのハンコやん?
観光に来た人に印章渡さないと意味ないやん?
だから、大晦日、夜通し、サイン色紙に刷ってん。50枚。
年超えてもうたわ
テレビチャンピオン、めっちゃこき使われてる。過酷すぎる。
えーーー、完全に本末転倒やん。
そりゃそうでしょうなぁ。
私も、職印作るために来ただけで、ふらっと「ちょっくらハンコでも買うかな」とは、ならない。
そんな、コンビニにデザート買いに行くようなテンションでは、お店入れない。
私もちろんサインなんか書けないけど、適当に、わちゃっと書いたのよ。
そしたらその子が最近、めっきり大人になってから来て。
会社作ったからって、会社印作りに来てくれてん。
ほいで『会社起こしたら、絶対ここで印鑑作ろうって決めてました』って言うてくれて
ふ…………
深イイ話すぎる! なんて感動的。やばい泣きそう。
ま、まあね。病気になりましたもんね。
そこから、テレビチャンピオンはハンコの歴史とか、ハンコの書体とか、ハンコ職人ならではの技術とか、色々教えてくれました。
ちなみにテレビチャンピオン、15歳の時に師匠に弟子入りしたそうです。
職歴約45年。
テレビチャンピオンより、どっちかというと
「プロフェッショナル 仕事の流儀」
に出て欲しい気がしますね。
そんな話の中、地味に「すごい!」って思ったのは「鏡文字が即座に書ける」っていう技術。
言われてみたら、ハンコって、全部、本体は鏡文字ですもんね。
個人的に「怖っ!」ってなった話。
私、たまに、ふらっと入って、ハンコ職人ってこと隠して、色々、知識試してやるの
うわぁぁーーー!!!
めっちゃ嫌や!!!
テレビチャンピオンに試されて心の中で馬鹿にされるとか!!!
でも、そうされるってことはやっぱりハンコ屋として未熟ってことやから、日々、研鑽しないとあかんという話ですね。
いつ、テレビチャンピオンが来ても大丈夫なぐらいになっておかないと。
私も、身が引き締まる思いがしました。
余談ですが、私がテレビチャンピオンにどんなハンコ注文したかと言うと。
「格好良くて頭良さそうで重々しくてデキる専門家っぽいやつ」
です。
完全、足りてないもの全部ハンコに頼ってる。
話、聞いてた? って思われたに違いない。
でも、そんな注文も笑って引き受けてくれたテレビチャンピオンは、職人であると同時に、素敵な商人やと思いました。